名古屋鉄道 1600系

Nagoya Railroad - Series"1600"

 1600系は1999年に登場した3両編成の全車特別車の特急型車両。

 指定席車として使用されていた7000系パノラマカー"白帯車"を置き換えるために4編成が投入された。名古屋本線以外などにも全車特別車特急として運用できるように3両編成としつつ、前面を貫通構造にすることで6両編成でも運用することが可能で輸送力確保にもつとめた。"パノラマスーパー"という愛称はこの1600系にもつけられたものの、貫通構造にした代償として前面展望は失われてしまった。ちなみに車体傾斜装置なども試用されるなど最新技術の実験も行われ、この車両で培われた技術は2000系"ミュースカイ"へと生かされたが、2000系では前面展望をモニターで放映するためのカメラが追加されているなどの改善もみられた。

 その後、施策変更により全車特別車は2000系のみとすることになり、2008年に新造の一般車と1600系のうち2両を組み合わせた1700系へと生まれ変わった。ちなみに1700系にされなかったパンタグラフのない先頭車(160×)は機器を2330系やEL120形に譲って10年足らずの人生に幕を閉じている。"パノラマスーパー"の愛称も改造時に消されている。特別車の再編により編成が分裂してしまった例は、奇しくも先代のパノラマスーパーだった1000系と同じ人生である。


名古屋鉄道 1600系

編成表とお手入れ内容

 

1602   1652   1702   1604   1654   1704

※各編成方向転換の上、パンタ無先頭車(1600)を廃車にし一般車を連結した編成に再組成(→1700系)

 悲劇のヒロイン?な1600系。近年再組成された1700系が1600系に近い塗装になり往時を思い出すことができる。

 模型ではグリーンマックスから発売されていて、1700系などと一緒に再生産を繰り返している人気商品。ブラックフェイスのときは前面全体が別パーツだったが、こちらは窓と貫通扉だけが一体のガラスパーツになっている。1700系新塗装も同様で、ボディ側面のモールドに金型変更の跡がうかがえる。

 前照灯は3連式で、普段はあまり使わない中央の1灯が光らないのは賛否がわかれるところ。ライトユニットや動力車のない増結セットに基盤を組み込んでいるため、正規品では何色に光るのか不明。ここでは1700系と共通の色差しができるように前照灯が白色LED、尾灯が赤色LEDの基盤を組み込んだ。プリズムを油性マジックで塗ってあげることで電球色に近づけた。製品では特殊なプリズムを用いてスカート部の標識灯/尾灯まで点灯するようになっているので、標識灯は緑の油性マジックで塗ってあげるとよい。もちろんライトユニットをはずしてから塗るのが基本だが、うちにいる個体はライトユニットが外れなくて非常に苦戦したので、標識灯だけなら無理はせずスカートだけ外して色を付けてあげても同様の効果は得られると思う。

 余談だがこの製品、ヘッドマークがなぜか窓パーツの方に印刷されている。ライトユニットに直接印刷することができなかったのか、だとすれば印刷せずにステッカーとして付属させてしまえばいいのではないか(実際付属のステッカーにもヘッドマークは入っている)。とも思うが、走行状態では上の画像のようになんら違和感はないので、グリーンマックスの方で意を決して精密印刷を試みたのだろう。決して悪くない。ただ付属のステッカーに入っている"Last Run"仕様のヘッドマークにしたいときはどうしたらいいのか。

 

 フロントオーバーハングがかなり長い1600系にはさなえファインテック型M式カプラーが通用しないので、ここでは名鉄モデラー御用達のTNカプラー(品番:JC0380)を加工の上採用した。パノラマカーの先頭車用ということで長いアームを活かすつもりでいたのだが、いざ取り付けてみたところ全然前へ出ないことが判明。標識灯のプリズムを支障しない範囲で限界まで前へもってきて接着したのだが、これが全然足りておらず上の画像のようにステップ同士が干渉する状態となってしまった。ここは違和感のない程度にステップを削ることで対処した。上にある駅に止まっている様子の画像ではすでに削ってあるが、なんとか違和感を隠すことができている。さらに連結状態でレイアウト上を走行することもできた。

 

 実車は1601~1604の4編成。1700系に組成変更したあとも4編成を維持している。

 うちにいる1600系は一位が偶数の編成。それとは別に1700系として奇数の編成を保有しており、合計で実車通りの4編成となっている。実車はダイヤ改正とともに一斉に1700系としてデビューした上に、1600系としての運用を終えて工場に入場する段階で編成まるごと方向転換をしているためこのような並びは実現しなかった。名鉄の旅客車で前パンはいもむし(赤マムシ)以来?なはずで、新性能車世代では後にも先にもこの系列だけの貴重な存在であり、なおかつ名鉄では一番のイケメン(※個人の感想)なのでこれからも長く活躍することを願う。

 

名古屋鉄道1600系

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