名古屋鉄道 7700系・7100系

Nagoya Railroad - Series"7700/7100"

 支線用パノラマカーとして活躍した系列。
 1971年に旧型(AL)車改造によりパノラマカー同等の車体を与えられていた7300系に続き、1973年には足回りもパノラマカー同等に揃えられた新造車7700系がデビュー。当時制約の多かった7000系に代わり支線への直通に使われた。また当然7000系などとも併結が可能で、本線特急の増結用としてマルチに活躍した。晩年はワンマン対応化改造を施され三河線に配備、以後引退まで三河線で活躍した。特急用車両として華々しく活躍した時期も長いが、さらに長い年月を支線区で活躍し2010年に天寿を全うした。
 7100系は1975年に7000系最終増備車として投入された中間車が出自。後年の7000系特別整備に伴う組み換えの際に余剰となった2両に6000系と同型の先頭部を設置し先頭化改造され本系列となった。車号自体は元番号と変更無いが、7000系7100番台だったものをそのまま形式名としたため新系列となった。新たな先頭車を新系列とする付番方法はのちの1380系、1700系に同じ。7700系や5300・5700系と共通に運用され、晩年は7700系とともにワンマン対応化し三河線で活躍した。1形式1編成2両という名鉄随一の異端児。

名古屋鉄道 7700系・7100系

編成表

7700系

7706   7705

7710   7709

7716   7715

7100系

7104   7101



名古屋鉄道 7700系

Nagoya Railroad - Series"7700"

 スケールモデル界ではおおよそグリーンマックスの独壇場となる名鉄。7700系も同様で、様々なバリエーションを発売してきた。

 パノラマカー7000系を長らく発売してきたTOMIXからは全く音沙汰がなかったが、鉄道コレクションで7300系を初めて製品化した少しあとにこの7700系も製品化された。鉄道コレクションでの製品化時点ではもうすでにグリーンマックスのテリトリーとなっていた7700系だが、どれだけ売れたのだろうか。なお鉄道コレクションでは7300系とともに中間車の製品化はされていない。加えてグリーンマックスでは初期の製品以来中間車が生産されていないため、中間車が貴重品とされている(2023年4月現在)。

名古屋鉄道 7100系

Nagoya Railroad - Series"7100"

 おそらくプラ量産品でのスケールモデル化が1番遠いであろう名鉄車両である7100系。
 2020年代になり初めて7000系の最終増備車だった両開き扉の中間車が製品化されたため、工作派の改造のハードルは少し下がり、同時期に出た鉄道コレクションの6000系と前面を交換する改造が見られた。ただし両開き扉の中間車をそもそも必要としていた7000系モデラーも多く、種車となるこの製品自体が枯渇し入手困難となった。

工作記録

名古屋鉄道 7700系・7100系

■工作記録一覧(クリックでその項目へジャンプできます)

7100系をつくる

名古屋鉄道 7100系

 7100系という異端児を作ろうとは全く考えていなかったので、両開き扉の中間車は入手していなかった。製作のきっかけはこのタイプに対応したグリーンマックス製ライトユニットの製品化。もうその頃には種車は一筋縄では入手できなくなっていたので、当工房においてはさまざまな余剰パーツから寄せ集めたいわば"キメラ"となった。何なら実車より手の込んだ改造では(?)。

 多くは語りませんが、もうこの手法では作りたくはありません。

ライトユニットの改良

名古屋鉄道 7700系

 グリーンマックス製7700系に標準装備されているライトユニットには、前面下部の標識灯の点灯機構が備わっていないため改良して特徴的な5灯を再現してみた。最低限ライトユニットの加工のみで済むと思うが、ここではLEDの交換も行っているので製品状態とは見た目が異なるので注意。

1.

ライトユニットを分解した様子。

特にプリズムは極細なので折らないよう注意。

2.

本体のプリズムが収まるところの樹脂を画像のように切り取る。コレで前照灯用の光が下の標識灯へ向かうプリズムに通る様になる。

※画像左右のボタンで加工前後を表示できます。

3.

仕切りが取り払われたことで逆に尾灯の光が前照灯用のプリズムに通るので、接する部分を遮光しておく。


オグリキャップ里帰り号

名古屋鉄道 7700系

 1991年1月15日に7700系白帯車で運転された"オグリキャップ里帰り号"の記念系統版を印刷して貼り付けた。

 この臨時特急は、名鉄沿線の笠松競馬場でデビューし、その後中央競馬で華々しい活躍を見せた競走馬オグリキャップが引退するにあたり、引退式が笠松競馬場で行われるのにあわせて名鉄が運転した列車。誰もが知っていると言われたアイドルホースだっただけに、この引退式には当時の笠松町民を上回る来場者が訪れ、現役さながらの脚でコースを駆ける名馬の勇姿を見守ったのだとか。

 系統版の現物は名鉄資料館の所蔵品となっている。私は閉館直前に訪れた名鉄資料館で写真を収めていた。その後リリースされたスマホゲーム"ウマ娘プリティダービー"の影響もあり作成・貼付けたが、これは先見の明があったといえよう。なお当時の使用車両は7700系白帯車のみ(2両もしくは4両)で、上掲画像のように7000系は併結されていない。またロゴマークもまだない時期だった。

 

 晩年の名鉄資料館内の写真。オグリキャップ里帰り号の系統版は右から2番め。

 里帰り号ではオグリキャップのイラストが描かれているが、なかなかに独特な絵柄をしている。また画像中央付近の"シャ乱Q号"では実際のシャ乱Qメンバーの写真が使用されている。ヘッドマークともまた違う、系統版の域を大きく超えた特徴的なデザインが多い様に感じる。

編成細見

名古屋鉄道 7700系

■7705F

 7705Fは妻面窓あり・電話アンテナなし(取付台のみ残置)・ロゴマークあり・動力なしという標準的な仕様。うちにいる7700系はすべて中古鉄道模型店でジャンク品として置かれていたものをピックアップしているため、製品としてのもとの品番は不明。初版から仕様や走り装置などを変えながら製品化されているため、品番も幅広く特定はむずかしい。

 うちでは最古参の7700系で、動力のない増結車のため併結相手に用いる。特にパノラマDXの先頭部TNカプラー化改造後はほぼ専属の併結相手に抜擢されている。

■7709F

 7709Fは妻面窓なし・電話アンテナなし(取付台のみ残置)・ロゴマークあり・動力付きという仕様。7705Fとはわずかに異なり、形態差を楽しむことができる。購入時から準急知立行のステッカーが貼られていたため、晩年の三河線をイメージしながら7705Fなどと連結して楽しむ。

 ちなみにこの7709Fと7711F、後述の7715Fが最後に廃車となった編成で、この廃車によって長く続いた7000系列を名乗る車両は全廃となり、"パノラマカー"シリーズの長い歴史に終止符が打たれた。

■7715F

 7715Fは妻面窓なし・電話アンテナあり・ロゴマークあり・動力付き・白帯車という仕様。先述の通り最後の7700系だったが、廃車当時白帯車だったのは7711Fで、こちらは白帯を解除されていた。

 上掲の通り"オグリキャップ里帰り号"に抜擢しているために基本は単独で遊ぶが、引退直前に白帯車として再整備された7011Fを保有しているため、同じ白帯車パートナーとして7711Fに見立てて6両編成で遊ぶことも多い。7011F+7711Fは往年の白帯車コンビとして晩年は臨時列車などによく用いられていた。

編成細見

名古屋鉄道 7100系

■7101F

 7100系としてデビューした頃には4両だった。間には同じく両開き扉の中間車が組み込まれており連番となっていたため、この両先頭車が7101-7104を名乗っている。中間車7102・7103は7000系の番台区分(7100番台)から改番されないまま組み込まれていたらしく、それものちに戻されたため、実際に7100系を名乗れるのはこの2両のみとなる。

 7700系や5300・5700系と併結すると窓割りや前面デザインの違いがわかり楽しい。それらと併結した4両で各務原線にいたことも多かったようだ。


名古屋鉄道 7700系・7100系

フォトギャラリー


  

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